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中野晃一、コリン・クラウチ、エイミー・グッドマン『いまこそ民主主義の再生を!』

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中野晃一、コリン・クラウチ、エイミー・グッドマン『いまこそ民主主義の再生を!』(岩波ブックレット、2015年)を読む。

2014年1月18日に上智大学で行われたシンポジウム「グローバル時代にデモクラシーを再生できるか?」の発言録を加筆・修正したものであり、三氏の発言はとても示唆に富むものとなっている。上のリンク先のような概要よりも、もちろん、本書によって発言を追い、反芻すべきものだ。

特に重要なこととして、
●投票というシステムの下で負けないよう、違いがあっても、個人、社会運動、政党が「お互いを必要としている」ことを認識し、柔軟に手を組まなければならない。(コリン・クラウチ)
●メディアは国家の手先であってはならない。ジャーナリストは権力を取材すべきであって、権力のために取材すべきではない。(エイミー・グッドマン)
●ナショナリズムや右派的なものとセットで稼働する新自由主義とは、経済秩序の創出と維持を追及する大方針である。これに抗うのは個人としての論理でしかありえない。(中野晃一)
※このことを「大企業が儲けを追及して云々」と表現すると、仮想的をつくる陰謀論に容易に変化してしまう。

●参照
シンポジウム「グローバル時代にデモクラシーを再生できるか?」(2014年)
中野晃一『右傾化する日本政治』(2015年)


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