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マリオ・パヴォーン『Blue Dialect』

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マリオ・パヴォーン『Blue Dialect』(clean feed、2014年)を聴く。

Mario Pavone (b)
Matt Mitchell (p)
Tyshawn Sorey (ds)

ピアノトリオで、フリーインプロではなく曲を演奏している。ということであれば、他のプレイヤーやスタイルを参照できそうなものだが、この寄る辺なさは何だろう。

マット・ミッチェルのピアノは、コードや曲のストーリーをいちど取り崩して平らにし、その上にあるものを公平に扱っているような、奇妙な感覚がある。かと言ってそこから新たなストーリーを旋律の形で提示するでもない。実は大変に独創的な人なのではないか。

独創的といえばタイショーン・ソーリーのドラムスもわけがわからない。既存の体系とは別の文脈で動いていることは確かなようなのだけれど、多種のスタイルのショーケースでも、もちろん単純なグルーヴやノリでもない。何なのだろう。

●マリオ・パヴォーン
アネット・ピーコック+ポール・ブレイ『Dual Unity』(1970年)

●マット・ミッチェル
マット・ミッチェル『Vista Accumulation』(2015年)
ティム・バーン『You've Been Watching Me』(2014年)
ティム・バーン『Shadow Man』(2013年)

●タイショーン・ソーリー
マット・ブリューワー『Unspoken』(2016年)
『Blue Buddha』(2015年)
イルテット『Gain』(2014年)
スティーヴ・リーマンのクインテットとオクテット(2007、2008、2014年)
マイラ・メルフォード『Snowy Egret』(2013年)
ジョン・エスクリート『Sound, Space and Structures』(2013年)
フィールドワーク『Door』(2007年)


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