『森山威男ミーツ市川修』(blue note、2000年)を聴く。
Takeo Moriyama 森山威男 (ds)
Osamu Ichikawa 市川修 (p)
Keizo Nobori 登敬三 (ts)
Hiroshi Funato 船戸博史 (b)
テナーが登敬三さん。でかい地音と野性的なエッジが実に魅力的だ。板橋文夫の名曲「Good Bye」は「待ってました」なのだが、ここでのヴィブラートも味と情があってとても良い。
もちろんこのセッションの主役は全員なのだ。
森山さんの腰を浮かび上がらせるようにして叩く猛々しいパルスを浴びていると、血液を沸騰させないことは不可能だ。「Good Bye」においては、やはり、『Live at Lovely』と同じく、しかし違う形で、力技によって感情を高みに持ち上げてくれる。あああああと感涙を滲ませながら繰り返し聴いてしまう。これは何だろうね。
市川修さん(故人)の暴れながらにしてセンチメンタルなピアノも沁みる。また、船戸博史さんの太くやはりセンチメンタルなベースも沁みる。明田川荘之『室蘭・アサイ・センチメンタル』での山元恭介さんのベースを思い出した。
●参照
森山威男@新宿ピットイン(2016年)
ペーター・ブロッツマン+佐藤允彦+森山威男@新宿ピットイン(2014年)
森山・板橋クインテット『STRAIGHTEDGE』(2014年)
ペーター・ブロッツマン+佐藤允彦+森山威男『YATAGARASU』(2011年)
森山威男『SMILE』、『Live at LOVELY』(1980、90年)
松風鉱一『Good Nature』(1981年)
内田修ジャズコレクション『宮沢昭』(1976-87年)
見上げてごらん夜の星を
渚ようこ『あなたにあげる歌謡曲』、若松孝二『天使の恍惚』