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クリスチャン・マクブライド@Cotton Club

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丸の内のコットンクラブで、クリスチャン・マクブライドの新グループ「New Jawn」(2018/6/15)。

Christian McBride (b)
Josh Evans (tp)
Marcus Strickland (ts, ss, bcl)
Nasheet Waits (ds)

クリスチャン・マクブライドのベースは実に愉し気によく鳴り、実に気持ちよくバンドを駆動する。騒がれたデビュー当時以降はさほど追いかけてもこなかったのだが、やはりマスターである。新グループはピアノ抜き、しかもメンバーはわりと強面。

ジョシュ・エヴァンスは熱いどジャズの人であり、Smallsで何度か観てとても気に入ったこともあり、その後、インタビューをした(>> JazzTokyo誌の記事)。このステージでは、自身のバンドでの熱さとは少し距離を置いている感があったけれど、模索しながらフレーズを繰り出してゆく様には嬉しくなってしまった。常によどみないわけではなく、ときにごつごつと躓く瞬間もあったのだがそれも個性。フレーズにセロニアス・モンク的な断片があって、伝統を重んじるかれらしいなと思っていると、モンクに捧げたオリジナル「Ballard for Ernie Washington」も演奏した(アーニー・ワシントンはモンクの仮名)。

ナシート・ウェイツは強く硬い感じで攻める。また、マーカス・ストリックランドはテナー中心で、ドライな音色とフレージング。もう少し色気とか艶とかあってもよさそうなものだ。しかしかれらであるからこそ、トニー・ウィリアムスのオリジナル「Arboretum」(『Foregin Introgue』に入っている曲)が、新生BNでのトニーの鮮烈なサウンドとはまるで違った雰囲気になった。

このグループのCDは数か月後に出るとのこと。楽しみである。

●クリスチャン・マクブライド
アレックス・ギブニー『ミスター・ダイナマイト ファンクの帝王ジェームス・ブラウン』(2014年)
オリン・エヴァンス『The Evolution of Oneself』(2014年)
デューク・エリントンとテリ・リン・キャリントンの『Money Jungle』(1962、2013年)
パット・メセニーの映像『at Marciac Festival』(2003年)
ジョー・ヘンダーソン『Lush Life』、「A列車で行こう」、クラウド・ナイン(1991年)

●ジョシュ・エヴァンス
ルイ・ヘイズ『Serenade for Horace』(-2017年)
ジョシュ・エヴァンスへのインタヴュー(2015年)
マイク・ディルーボ@Smalls(2015年)
ジョシュ・エヴァンス@Smalls (2015年)
ジョシュ・エヴァンス『Hope and Despair』(2014年)
フランク・レイシー@Smalls(2014年)
フランク・レイシー『Live at Smalls』(2012年)
レイモンド・マクモーリン『RayMack』、ジョシュ・エヴァンス『Portrait』(2011、12年)
ラルフ・ピーターソン『Outer Reaches』(2010年)

●マーカス・ストリックランド
マーカス・ストリックランド『Nihil Novi』(2016年)

●ナシート・ウェイツ
アーチー・シェップ『Tribute to John Coltrane』(2017年)
カート・ローゼンウィンケル@Village Vanguard(2015年)
デイヴィッド・マレイ feat. ソール・ウィリアムズ『Blues for Memo』(2015年)
トニー・マラビー『Incantations』(2015年)
デイヴィッド・マレイ・ビッグ・バンド featuring メイシー・グレイ@ブルーノート東京(2013年)
タールベイビー『Ballad of Sam Langford』(2013年)
ローガン・リチャードソン『Shift』(2013年)
トニー・マラビー『Adobe』、『Somos Agua』(2003、2013年)
デイヴィッド・マレイ『Be My Monster Love』、『Rendezvous Suite』(2009、2012年)
トニー・マラビー『Paloma Recio』(2008年)
ローガン・リチャードソン『Cerebral Flow』(2006年)


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