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ビョーク『vulnicura live』

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ビョーク『vulnicura live』(one little indian records、2015年)を聴く。アナログ2枚組。

これまでに、2015年のビョークの音楽として、愛する者との別れをテーマにした『Vulnicura』、さらにストリングスを引きたてた『Vulnicura Strings』が出されたわけだが、本盤は、同年のライヴステージを収録した作品である。当初はごくわずかの限定盤が出されて、それは気が付いたときには姿を消していて、しばらく待ったあとに一般流通盤がリリースされた。

アルファベットを丹念に辿ることによって言葉を異化し、その持つ意味を再生させるようなビョークのヴォイスがある。それにストリングスが並走し、迫りくるサウンドを創り上げていることは、ヴァルニキュラの連作に共通している。それに加え、ライヴの生々しい臨場感がある。アナログの良さということもあるのだろうか。ストリングスの音が別々の活動として分離しており、その一期一会の感覚が、まさにライヴならではということを強く印象付けてくれるのだ。

すべての曲にじっくり傾聴する価値があるが、たとえば、「black lake」における割れた息遣いのようなサウンド(MOMAのビョーク展において公開された同曲の映像は凄かった)、「quicksand」において突如あらわれるビートなど、ドラマチックな展開を印象付ける曲が随所にあった。   ●ビョーク
Making of Björk Digital @日本科学未来館(2016年)
ビューティフル・トラッシュ『Beautiful Disco』 アルゼンチンのビョーク・カヴァー(2015年?)
ビョーク『Vulnicura Strings』(2015年)
ビョーク『Vulnicura』(2015年)
MOMAのビョーク展(2015年)
MOMA PS1の「ゼロ・トレランス」、ワエル・シャウキー、またしてもビョーク(2015年)
ビョーク『Volta』、『Biophilia』(2007、2011年)
ビョーク『Vespertine』、『Medulla』(2001、2004年)
ビョーク『Post』、『Homogenic』(1995、1997年)
ビョーク『Gling-Glo』、『Debut』(1991、1993年) 

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