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エルメート・パスコアール@渋谷WWW X

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渋谷のWWW Xに足を運び、エルメート・パスコアールのグループを観る(2017/1/8 1st)。わたし自身は2004年に代官山で観て以来だが、そのときはシロ・バチスタが当日になって共演でなく別々にプレイしようとエルメートに言われ苦笑したとの話を聞いた。巻上公一さんも登場した。その後2回くらいは来日しているはずだ。

行けるかどうかわからなかったため予約が遅れ230番台だったが、幸運にも最前列が空いていた。

Hermeto Pascoal E Grupo:
Hermeto Pascoal (key, vo, 角笛, perc)
Itibere Zwarg (b, vo, perc)
Andre Marques (p, perc)
Jota P. (Joao Paulo) (ss, as, ts, fl, piccolo fl, perc)
Fabio Pascoal (perc)
Ajurina Zwarg (ds, perc)
Guests:
須藤かよ (accordion)
ケペル木村 (perc) 

開演までの1時間は、ThomashによるDJ。ダンサブルでカッコいい。shazamでピックアップした音源は以下のもの。

Pedro Santos "Desengano Da Vista"
Kidstreet "Song (Strig Version)"
Frank Ocean "Nikes" 

さて満を持してグループの登場。

ほぼノンストップで1時間20分。どのパフォーマーも魔術師さながらだ。イチベレ・ズヴァルギのベースの疾走感あるグルーヴ。アンドレ・マルケスの理知的かつ情熱的なピアノ。ジョタペ=ジョアン・パウロの完璧なサックスとフルート。

そして御大エルメート・パスコアールのキーボードは異物感さえあるにも関わらず、サウンドを常に浮き立たせるようにしてドライヴする。エルメートのスキャットによるコール・アンド・レスポンスは複雑で、観客が付いていけず爆笑。全員で、玩具や木靴を含めたパーカッションによる演奏も素晴らしく、皆は感嘆の声を上げていた。

ゲストとして登場した須藤かよ、ケペル木村のふたりは、「Leo, Estante Num Instante」を演奏した。リシャール・ガリアーノやミシェル・ポルタルがカバーしている愉しい曲である。これがふたりの手にかかると日本的になるのでさらに愉快。

ローラーコースター、祝祭、笑いと涙。音楽の化身たちによる素晴らしいパフォーマンスを体感できた。 

●参照
エルメート・パスコアールの映像『Hermeto Brincando de Corpo e Alma』(最近)
板橋文夫@東京琉球館(2016年)
トリオ・クルピラ『Vinte』(2016年)
アンドレ・マルケス『Viva Hermeto』(2014年)
アンドレ・マルケス/ヴィンテナ・ブラジレイラ『Bituca』(2013年)
2004年、エルメート・パスコアール(2004年)
エルメート・パスコアールのピアノ・ソロ(1988年) 


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