ジェームス・イルゲンフリッツ『Origami Cosmos』(Infrequent Seams、2016年)を聴く。
James Ilgenfritz (b)
コントラバスソロであり、マサオカ・ミヤやエリオット・シャープなどの曲を演奏している。
一聴しただけでかなり個性的な人だとわかる。印象としては、まるで弦が中心に屹立し、その振動を力技で、しかも綺麗に、増幅している。幅広い周波数の取り込みや、胴のきしみなどは逆にあまりない。それもひとつの方向性として、強靭さがあってこそ成り立っているのであり、ちょっと聴き惚れてしまう。
やはりコントラバスソロでのアンソニー・ブラクストン曲集を出したり、ジョシュ・シントンやジェレマイア・サイマーマンやルーカス・リゲティと組んだりと、その意味でもかなり癖がある人のようである。発見である。